仙人はブレサリアン!?
前回の記事では、世界で不食を実践する人々をご紹介いたしましたが、
日本でも、食べないで生活している人が居るようです
(・∀・)スンスンスーン
東京工業大学理学部卒業後、弁護士として活躍されている秋山佳胤(あきやまよしたね)氏も、不食を実践しているという日本人の一人にございます。
・・秋山氏は、1日1食生活から始めて、徐々に食事量を減少させながら、
2008年からは、空気からエネルギーを補給するという「ブレサリアン」となり、何も食べなくなったといいます
( ´゚д゚`)エー
秋山氏が、ブレサリアンとなったのは、オーストラリアを本拠地として活動している、プラーナ研究家・「ジャスムヒーン」女史のワークショップに参加したことがきっかけだそうです。
しかし、、そのジャスムヒーン女史は、
1999年、オーストラリアのテレビ番組である "60 Minutes" において、10日間の不食実験に失敗したことになっています
(´・ω・`)
・・ただ、この結果については、テレビ製作側の強い偏見などが、根底にあったのではないかという反論もあり、
事実、"60 Minutes" が行った実験番組を真似たイスラエルのテレビ企画では、
ブレサリアンだというレイ・マオール(Ray Maor)氏が、8日間の不食生活を問題なく成功させています。
秋山氏については、2008年以来、まったくの不食かといえば、そうではなく、必要に応じて、会食などをすることもあるそうです。
・・とはいうものの、秋山氏の風貌からして、現代の平均的日本人とは異なり、相当な節制をされているのは間違いないでしょう。
また、以前の記事でご紹介したように、
2016年、ノーベル生理学賞・医学賞を受賞した大隅良典博士が研究している「オートファジー」の機能が十分であれば、
人間は、食事からエネルギーを摂取しなくても、ある程度の栄養は、体内でリサイクルが可能であるようです
ヽ(・∀・)ノ ワーイ
参考記事: 断食によるオートファジーとアンチエイジング効果!!
しかし、秋山氏は、
「人間には、宇宙のエネルギーを直接取り込む能力があるのだ」
と主張しており、
彼らブレサリアンは、呼吸のみで生きられるというのでございます
(;・∀・)
インドでは、そんな空中に存在しているエネルギーを「プラーナ」と呼び、
また、東洋では、「仙人」が、よく「霞を食べる」と言われますが、その「霞」とは「プラーナ」に他ならないようです。
・・人間が神仙(仙人)になるための修行を「神仙術」といいますが、
神仙術は、中国の戦国時代に発生し、秦・漢代に流行、魏晋時代には頂点に達した神秘的思想で、
神人・仙人となって、不老長寿を実現することが究極の目的とされます。
神仙となるために、修行や服薬の法があり、その方法論をめぐって、老子を開祖とする道教と習合いたしました。
秦の時代に、劉邦に仕え、漢帝国の建国に貢献した軍師・張良は、歴史ファンにはお馴染みのキャラクターですが、
漢が中国を統一した後、彼は、病気と偽って家に籠り、「神仙術」の研究に没頭し、
「穀物を絶って、特殊な呼吸法で体を軽くし、神仙になろうとした」
と記録されています
( ´゚д゚`)エー
そんな神仙術のテクニックは、
①養生術、②煉丹術、③方術、の三つに大きく分けられます。
①養生術としては、張良が行っていたように、
・辟穀(へきこく): 穀物を避けること。穀物を体内で消化すると、気が濁ると考えられていて、神仙術では、松の実・きのこ・薬草などを食べる。
・服餌(ふくじ): 健康のために薬を飲む。
・吐納(とのう): 呼吸によって、空中にある気(元気)を取り込む。
・導引(どういん): 柔軟体操を行って、人間の体内にある気の流れをスムーズにする。
・房中(ぼうちゅう): 男女の交わりによって気を高める。
などに細かく分類することができます。
②煉丹術では、不老長寿の薬を造ります。
「本草薬」は植物性の仙薬、「石薬」は鉱物由来の仙薬となります。
中国の伝統的な漢方薬も、道教の煉丹術から来ているのです。
しかし、煉丹術で製造される丹薬には、水銀や砒素を含んだ有毒なものも含まれており、それが原因で命を落とすものが続出したようです
( ´゚д゚`)エー
秦の始皇帝や前漢の武帝は、道教の仙丹を作らせて、服用していたのですが、
高熱を出して、精神異常になったといいます。
道教を国教としていた唐代には、皇帝21名のうち、なんと6名は水銀中毒であったというのですから驚きです
ヒィー(((; ゚Д゚)))ガタガタ
また、日本でも、弘法大師・空海が、丹、つまり水銀を、薬として飲んでいたらしく、「晩年、頭に悪性のできものができて苦しんだ」とされています
工エエェェ(´゚д゚`)ェェエエ工
ちなみに、空海が開いた高野山は、水銀の産地であり、高野山の朱塗りの柱の塗料も水銀だったのです。
・・そういった経緯もあり、石薬などの丹薬服用による外丹術の人気は低下し、唐代には、気を体内にとり入れて、体内で丹薬を作り出すという「内丹術」に変わっていったようです。
つまり、神仙術では、より吐納や導引のテクニックが重視される形になっていったのでございます。
また、③方術は、
呪文を唱えたり、お札をつくったり、祈祷を行ったりすることによって、災難を逃れ、結果的に長生きしようとする手法でした。
ただし、この術は、呪いや鬼神を駆使して、他人に悪影響を与える目的で使用される場合もあったようです。
((((; ゚д゚))))アワワワワ
※道教の御札を手にする金道士(映画『幽幻道士2』より)
・・いずれにせよ、神仙術の中心テクニックとして、呼吸法や仙薬の調合など行うために、空気が綺麗で、薬の原料となる薬草や鉱物が多い山野の方が都合が良かったらしく、
仙人は、山間部で修業することが多かったようです。
そして、呼吸法に重きを置き、道教でいうところの、空中にあるエネルギーである「気」を取り込むという考え方は、
現代の「ブレサリアン」に通ずるものがあると言えます
(゚∀゚ )!!
また、日本では、6世紀頃になって、仏教が伝えられるのですが、
オリジナルのインド仏教とは異なり、当時日本に伝来した仏教は、中国の儒教や、神仙思想を含む道教が入り混じったものとなっており、
神仙術は、仏教とともに、日本にもたらされたのでございます。
・・その結果、日本にも仙人がいたようで、
久米仙人(くめのせんにん)の話が有名です。
久米仙人は、奈良県橿原市にある久米寺の開祖という伝説上の人物で、
彼に関する話は『今昔物語集』『徒然草』『発心集』など、多くの書物に記述があります。
・・天平年間(729年~749年)に、久米仙人は、空を飛ぶ修業をしていたのですが(飛天の術)、久米川の辺りで洗濯する若い女性の「ふくらはぎ」に見惚れてしまい、神通力を失って墜落
工エエェェ(´゚д゚`)ェェエエ工
その後は、 俗人となって、その女性を妻としたそうです。
・・つまり、神仙術をドロップアウトしてしまった物語なのでございます
(;・∀・)
この辺りのお話は、鳥山明原作の『ドラゴンボール』に登場する「亀仙人」こと、武天老師を彷彿とさせます。
※アニメ『ドラゴンボール』より
『今昔物語集』によると、そんな彼が、一般人として、材木の運搬の仕事をしていた時、仙人に戻って、神通力で巨材を空運させたそうです
( ´゚д゚`)エー
時の天皇がこれに感動して、免田30町を与え、久米仙人はそこに寺を建立するのですが、これが「久米寺となった」という言い伝えがあります。
・・本来、仙人とは「道教」のマスターであるはずですが、仏式のお寺を建てるところが、日本風なのでございます
(・∀・)ニヤニヤ
その後、久米仙人は、「久米寺で百年以上の長寿を全うした」などの伝説も残っていますが、その真偽は定かではありません。
ですが、時代が下って、若き日の弘法大師・空海が、この久米寺を訪れて『大日経』を発見し、久米寺は「真言宗発祥の地」とも言われるのでございます。
・・久米仙人も空海も、意外に、目指した先は同じだったのかも知れません
( ´・∀・`)
また、比較的現代の話では、
日本の作家で古武道史研究家でもあった綿谷雪(わたたにきよし、1903 - 1983)氏が、著書の中で、仙人と出逢ったエピソードを紹介しています。
・・綿谷氏は、持病の神経痛の治療のために、鳥取県にある「三朝温泉」に逗留し、川渕にある露天風呂へ通っていたのですが、
その場所で、「九州の甲良山で修行し仙界に入った」という、「素抱子」と名乗る仙人と出会い、
一枚の御札を背中に貼ってもらっただけで、
神経痛が治ったそうです
( ´゚д゚`)エー
・・後に、綿谷氏が調べたところ、
幕末の頃、九州の甲良山に「素抱子」という仙人が実在したことを知ったといいます。
工エエェェ(´゚д゚`)ェェエエ工
そして、その後、両者は再会するのですが、その際、素抱子仙人は綿谷氏に、
「仙人になるための修行は、さほど難しくはなく、極意は、'吐納'(呼吸法)にある」
と語ったそうです。
・・しかしながら、たしかに、日本各地に仙人がいたという伝承が存在するものの、
仙人というと、どうしても、おとぎ話に出てくる非現実的な存在というイメージが強いのです。
また、神仙術といっても、長寿を願って水銀を飲んだり、
しかも、ブレサリアンの中に「自称ブレサリアン」が多いのと同じく、
普通の人が、「仙人」を名乗っている例も多く、
今一つ、エビデンスに乏しいのは事実でございます
(´・ω・`)ショボーン
ですが、神仙思想の本場である中国では、仙人のような生活をして、「256歳まで生きた」(1677年~1933年)という公的な記録が残っている男性がいる、というのですから驚きです
工エエェェ(´゚д゚`)ェェエエ工
次回は、その人物について紐解き、さらに、奥深く神仙術に迫ってみたいと思います。
つづく
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