広まりゆく菜食主義は、日本食がモデル!?
さて、明治期の文明開化によって、西欧世界から日本に、「乳製品・畜肉を食べる」という習慣がもたらされ、戦後、加速してゆくわけでございますが、
ちなみに、かつての日本の元禄時代の食事に注目してみますと、
めまいがするほど、ご飯だけてんこ盛りでございます
( ´゚д゚`)エー
どうやら、この時期以降、米の生産量が飛躍的に伸びたのが原因だそうです。
当時の成人男性が食べる米の量は、なんと、
1日5合だったそうでございます
工エエェェ(´゚д゚`)ェェエエ工
現代の場合、一般的な四人家族であっても、まず、5合は炊きません。
農林水産省のデータによると、現代の日本人の1日一人当たりの米の消費量は、1合ちょっとなのでございます。
つまり、元禄時代には、カロリーのほとんどを米で補っていたことになります。
ちなみに、前回ご説明した「マクガバン報告」で絶賛されたのは、上記のような日本の元禄時代の食生活だったのです
(・∀・)スンスンスーン
また、「肉や乳製品を食べず、お米ばかり大量に食べる方が身体に良い」ことを証明した研究として、
明治時代に実施された、
べルツ博士による「人力車夫の走力実験」
というものがあります。
「ベルツ水」を発明した医学博士でもあり、明治時代に医学教育のために日本にやって来たドイツ人医師のエルヴィン・フォン・ ベルツ博士は、
日本の人力車夫が、重い人を乗せて長距離を高速で走ることに驚きました。
そこで、25歳と22歳の二人の人力車夫に、実験への協力を依頼し、ベルツ本人が人力車に乗り込み、車を引かせてみたそうです。
最初は普段通り、大量の米、イモ、大麦、粟といった、デンプンたっぷりの伝統的な植物性食品を食べて走ってもらい、人力車夫のパフォーマンスの高さを確認しました。
・・体重80kgのベルツ博士を毎日40km、3週間にわたって引かせた結果、一人は体重の増減がなく、もう一人は0.5ポンド増えていたのです
(´・∀・` )アラマァ
そこで今度は、二人に牛肉を与えて、引かせてみると、
二人は、三日後、疲労を訴え始め、「肉食では走れないから、肉の量を減らしてくれ」と頼んだそうです。
そして、肉を減らして、穀類を増やすと、再び元気になったそうですが、実験後の体重は、一人は変わりなく、もう一人は、なぜか0.5ポンド減少していたといいます
( ´゚д゚`)エー
また、人力車夫同様、江戸時代の「飛脚」の体力も尋常ではなく、
重い荷物(時に数十キロ)を運びながら、江戸~京都間(約492km)を60時間以内で届けるよう義務づけられていたといいます
( ´゚д゚`)エー
ちなみに徒歩だと約2週間もかかる距離です。
※ただし、この距離を一人で走り抜いていたわけではなく、数人のリレー形式で走っていた
小泉八雲(ラフカディオ・ハーン)の記述では、
そんな飛脚の食事は、なんと、麦飯のおにぎりと漬物程度だったというのだから驚きです
工エエェェ(´゚д゚`)ェェエエ工
不憫に感じた西洋人が、飛脚に肉を食べさせたところ、胃もたれしてしまい、全く走れなくなったそうです
( ´゚д゚`)エー
それを知った小泉八雲は、つくづく
「日本人の食事は完成されている、と思った・・」
という逸話があります。
・・ちなみに、日本の相撲取りも、明治期に入るまでは、基本、菜食だったのです。
べルツの実験は、肉食を否定する人が必ず引き合いに出すもので、その結果の是非については論争があるものの、
これに関連して、ライオンやチーターなどの肉食動物の習性が論じられます。
彼らアフリカの肉食動物は、なぜか、長距離を移動できないので、乾季にエサを求めて移動してしまう草食動物を追いかけられず、雨期になって草食動物が戻って来るまで、その場に留まり飢えをしのいでいるのです。
また、世界最速とされるチーターは、せいぜい数十秒しか走れないのです
( ´゚д゚`)エー
・・そして、べルツの実験データも参考にされながら、明治40年(1907年)、日本で「食養会」が発足しました。
食養会は、穀物食を主体とし、野菜等も含めた様々なオカズを減らすことを勧めた団体で、特に洋風の食事を禁止しました。
食養会初代会長の石塚左玄は、『化学的食養長寿論』の序文で
「・・人間の食物は穀物が主体であり、草食や肉食にすぎることなく、身土不二として、その土地にその季節にできるものを食べよ。
明治時代の西洋にかぶれたハイカラ教授は肉、バター、牛乳、卵だけが栄養かのように言うが、ナトリウムが多いのは動物性、カリウムが多いのは植物性、中間に玄米があり、調和よく食べよ。」
と謳っています。また、
「一物全体、生命体は全体において調和しているのだから、全体を食べよ」
とも言われ、ホールフードの考え方をいち早く唱えているのも印象的です
(゚∀゚ )!!
そして、食養会の思想は、後に世界的に広まる「マクロビオティック」の実践に受け継がれました。
・・さて、1970年代~1980年代にかけて、アメリカでは、「マクガバン報告」や「チャイナ・プロジェクト」などの大規模調査で、
「人の健康には、動物性タンパク質が必要だ」という神話が、完全に崩壊してしまうような衝撃の結果が出され、各業界が震撼しました。
そして、当時の食品業界、農業団体、医療業界、マスコミまでもが報告結果に異議を唱え、
「マクガバン報告」を歴史の闇に封印したのです。
そして、大統領候補でもあったマクガバン上院議員は、その後の政治生命を絶たれたのでございます
((((; ゚Д゚))))ガクガクブルブル
また、「チャイナ・プロジェクト」についても、アメリカ国内の多くの関係業界や癒着する政府からの圧力によって道半ばで頓挫してしまい、
莫大な予算を使って集めたデータは、政府の指針に反映されることなく葬り去られてしまいます
ヒィー(((; ゚Д゚)))ガタガタ
・・しかし、その後、アメリカの前衛的研究者の努力や米国民の健康意識の高まりもあり、
「チャイナ・プロジェクト」から十数年後の2005年、
キャンベル博士の著した『THE CHINA STUDY(ザ・チャイナ・スタディ)』(邦題『葬られた「第二のマクガバン報告」』)は、米国で発刊されたと同時にベストセラーとなり、国民に真実を伝えたのでござます
( ゚∀゚)!!!
そして、『未精製未加工の植物性食品(ホールフード・プラントベース)』の健康食は、大統領をはじめ著名な政治家や世界的なアスリートなど、多くの有名人に広がり始めます。
そして、今では医師も治療の主軸として、この指導をすることが珍しいことではなくなっています。
また、「マクガバン報告」で推奨された日本の元禄時代の食事を実践するという「マクロビオティック」が、世界規模で広がりをみせています。
※1950年代からすでに、アメリカで、マクロビオティックを広めていた久司道夫の考えは、マクガバン報告に大きな影響を与えたが、
前述の「食養会」の会長を務めた桜沢如一は、久司道夫の師匠に当たる。
・・菜食主義やマクロビオティックを実践している著名人を挙げてみますと、
カーター元大統領:
マクガバン報告を後押しした張本人。米国大統領経験者の中で、最も長生きとなっている。
クリントン元大統領:
心臓バイパス手術後に完全菜食主義(ヴィーガン)となる。「自分でも驚く程、以前より活力に満ち溢れ、気分が良くなった」と発言。
ゴア元米副大統領:
2007年、ノーベル平和賞受賞。もともとエコ意識が強い人物で、環境対策の一環として、菜食主義者となったと考えられる。
ヤーセル・アラファト議長:
パレスチナ自治政府の初代大統領で、パレスチナ解放機構執行委員会議長。禁煙、菜食を徹底していたらしい。
アドルフ・ヒトラー:
ヒトラーがベジタリアンであったことは有名で、意外にも、ナチスは「動物愛護法」を制定している。法律序文では、「動物は人間のためではなく、それ自体のために保護される」と述べている。
ジョン・レノン:
オノ・ヨーコと夫婦でマクロビオティックを実践。ちなみに、ポール・マッカートニーもベジタリアン。
ボーイ・ジョージ:
若い頃は、ドラッグに溺れるなど不摂生であったが、ローヴィーガンという、生食しか食べない最も過酷な菜食主義者に転向。ファンに向け、レシピを公開している。
マイケル・ジャクソン:
マクロビオティックのコックを伴って来日していたのは有名な話。
アリアナ・グランデ:
菜食は、若いセレブにも浸透。外食時には苦労するらしいが、外食ではサラダやフルーツなどを食べることにしているという。
マドンナ:
マドンナのマクロビオティックの専属シェフを10年勤めた西邨マユミ(にしむらまゆみ)は、久司道夫の弟子である。
トム・クルーズ:
マクロビ実践者で、専属の日本人のシェフがいたらしい。ちなみに好物は「切り干し大根」だとか。
ブラッド・ピット:
マクロビを取り入れ、マドンナ同様、西邨マユミが、パーソナルシェフを勤めていた。
ちなみに、アンジェリーナ・ジョリーは肉好きだったらしい
( ´゚д゚`)エー
レオナルド・ディカプリオ:
環境問題に関心が高いことで有名であり、ベジタリアンとして通っているが、時々、激太りすることがある。
グウィネス・パルトロウ:
同年代のディカプリオに勧められて、ベジタリアンとなったらしいが、当のディカプリオはステーキを食べるところを目撃されている
( ´゚д゚`)エー
ジョニー・デップ:
交際中の女優アンバー・ハードの勧めもあり、ベジタリアンとなったそうだが、その後、アンバーとは破局してしまう
( ´゚д゚`)エー
参考: http://vegetarianstar.com/2013/06/06/johnny-depp-going-vegan-for-new-love-amber-heard/
ナオミ・キャンベル
ナオミは2013年からベジタリアンとなり、その結果「体が軽くなっている」のを実感しているらしい。飲酒もせず、「砂糖はドラッグ」と言い切っている。
ブルース・リー:
俳優でもあり、カンフー武道家でもあったブルース・リーは、ベジタリアンであった。「少林寺」の僧のような食生活をしており、一日に、4~5回食事していたらしい。
カール・ルイス:
現役時代からヴィーガンであるカール・ルイスは、五輪4連覇を果たし、当時の世界新記録も叩き出してた。
松井秀喜:
大リーガーになって渡米したヤンキース一年目の時、不調に悩んでいたが、食事をマクロビオティックに切り替えてから、スランプを脱出した、etc・・・
世界的にベジタリアンが急増しているという背景には、
上記に挙げたようなインフルエンサーたちの、菜食主義もしくはマクロビオティックの実践があったようです
ヽ(・∀・ )ノ キャッ キャッ
・・ただし、菜食主義を調べてゆくうちに、
栄養学的に、ベジタリアンに不足しがちな栄養素が、三つあるので、実践される場合には注意が必要です。
それは、
・ビタミンD
・ビタミンB12
・オメガ3系脂肪酸
です。
ビタミンDは、一日おきに、15分~30分程度に日光に当たれば問題ありません。
ただし、ビタミンB12は欠乏症が心配ですので、ビタミンB群については、サプリメントを使用すべきでしょう。
・・オオメガ3系脂肪酸である「α-リノレン酸」は必須脂肪酸でありながら、ベジタリアンには不足しがちな栄養素だと指摘されています。。
ヴィーガンを貫くなら、亜麻仁油を摂取することで補えますし、
ヴィーガンでないならば、時々、EPAやDHAを含む魚介類を食べるのもけっして悪くないような気がいたします。
つづく
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