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2019年7月10日 (水)

断食によるオートファジーとアンチエイジング効果!!

前回は、断食による有害物質のデトックス効果について考えてみましたが、

断食には、驚くべき健康効果がまだ隠されているようにございます

(・∀・)スンスンスーン

 

 

アメリカ・ユタ州では、モルモン教徒が住民のおよそ7割を占めているのですが、

モルモン教徒は、毎月の第一日曜日に、24時間の断食を行っています。

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ユタ州にある「インターマウンテン医療センター」のベンジャミン・ホーン氏(Benjamin D. Horne)によると、

 

断食を実践しているモルモン教徒は、一般の住民と比較して、

虚血性心疾患(心筋梗塞や狭心症)の発症率が39%低いことが判明したそうです

( ´゚д゚`)エー

 

Benjamin-d-horne543

 

このことは、2007年のアメリカ心臓病学会で発表され、話題となりました。

 

https://www.sciencedaily.com/releases/2007/11/071106092013.htm

 

 

 

また、これに関連した話として、

2016年、大隅良典博士が、ノーベル生理学賞・医学賞を受賞した、

「オートファジーの仕組みの解明」の研究が挙げられます。

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私たちの体を構成する組織では、細胞の多くを毎日入れ替えています。

大隅博士が研究した「オートファジー」とは、「自分自身を食べる」ことを意味し、日本語では「自食作用」と呼ばれたりしますが、

私たち日々行っている細胞の入れ替えや再生と密接に関わっているそうにございます

(ill゚д゚)

 

Lysosome543

 

そして、細胞を新しくする場合、古い細胞の再利用のために働く器官が、細胞内にある「リソソーム」です。

 

リソソームには、消化酵素が含まれていて、細胞内を漂っている、壊れた組織や、食物、バクテリアやウィルス、その他の老廃物を取り込んで、

新たな細胞の材料や、エネルギーの元にしているのです。

 

このリソソームの働きによって、体内にあるタンパク質のリサイクルが可能となり、これが「オートファジー」の中心的なメカニズムなのです。

 

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そして、オートファジーの働きが十分であれば、人間は、食事からの動物性タンパク質の摂取は必要ではないことが判明しました

工エエェェ(´゚д゚`)ェェエエ工

 

たとえ、動物性タンパク質をまったく摂取しなかったとしても、生物の体内には、動物性タンパク質を食べた時と同量のタンパク質が、十分含まれていたのです。

 

 

つまり、人間は、体内にある壊れた細胞や食物の残りカスなどを、生きてゆくのに必要なタンパク源とすることができるのであり、

極論すれば、「人間は、動物を無駄に食べている」と言えます

( ´゚д゚`)エー

 

Fatmaneating5435

 

しかも、過食などによって、オートファジーがうまく機能しないと、

体の中が、壊れた細胞組織やら老廃物やら食物のカスなどといったゴミの山でいっぱいになり、

その結果、血管疾患、ガン、2型糖尿病、パーキンソン病の原因となってしまうのでございます

ヒィー(((; ゚Д゚)))ガタガタ

 

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また、リソソームが、バクテリアやウィルスを捉える力が失われるので、病気に対する抵抗力も低下するのです。

 

 

・・そして、大隅教授は、人間の体に、食事制限や断食、飢餓といったストレスが加わると、このオートファジーの機能が高まることを発見しました

ヽ(・∀・)ノ ワーイ

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そのような極限状況にあっては、

人体は、壊れた細胞だけでなく、病原性バクテリアまで捕捉して栄養にしてしまうというのですから驚きです

工エエェェ(´゚д゚`)ェェエエ工

 

もちろん、その過程で、人体に有害な細菌やウィルスも一掃されるため、免疫力もアップいたします。

 

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そして、カロリー制限など、適度な空腹状態を意識的に設けることによって、

血液内のコレステロール値や血糖値を低下させ、血圧の安定や体の酸化防止を促し、その結果、心臓病、脳血管疾患、ガン、糖尿病などの成人病を予防してくれるのでございます。

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・・古代ギリシャの医師であり「医学の父」と言われた「ヒポクラテス」は、

「万病の元は、血液の汚れである」といい、

「月に一度断食をすれば病気にならない」という名言を残しているのです。

 

彼の主張通り、人間には生まれつき、ただ「何も食べない」だけで、血液がきれいになって、万病を予防してくれる機能が備わっていたのです

ヽ(・∀・ )ノ キャッ キャッ

Hippocrates

 

 

 

・・また、断食の健康効果として、近年になって、断食を含めたカロリー制限には「アンチエイジング効果がある」と、しきりに言われるようになりました。
 
つまり、カロリー制限によって、体内の「長寿遺伝子」が働き始めるというのです

(・∀・)スンスーン

 

 

もともと長寿遺伝子は「飢餓」に対応するための遺伝子で、

普段は働いていませんが、活性化されると、老化のスピードが遅くなり、寿命を延ばす働きがあります。
 
長寿遺伝子は、人間だけでなく、酵母菌、ハエ、サルなど地球上のほとんどの生物が持っています。

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「サーチュイン」とは、酵素の一種で、活性酸素を除去したり、、免疫細胞の暴走を抑えたりして、老化を抑制する機能を持つ、とされるタンパク質のことをいうのですが、

長寿遺伝子は、この「サーチュイン酵素」を作り出すために、「サーチュイン遺伝子」と呼ばれたりします

( ´・∀・`) ヘー

 

 

・・この遺伝子の中で、最初に発見されたのが「サーツー(Sir2)」という遺伝子で、

2003年に、マサチューセッツ工科大学のレオナルド・ガレンテ教授が、酵母菌の中から発見しました。

Leonard-guarente356

ガレンテ教授は、サーツー遺伝子を取り除くと酵母菌が早死にし、増やすと長生きすることを突き止めました。
 
他にも、サーツー遺伝子を操作した結果、ショウジョウバエで約30%、線虫では約50%も寿命が延びたのでございます

( ´゚д゚`)エー

 

 

 

また、長寿研究で、現在、最も注目されているのは、サーチュイン遺伝子と「テロメア」の関係だそうです。


「テロメア」はギリシャ語で「末端」を意味し、染色体の末端にキャップのようにくっついていて、DNAを保護する役目を果たしていますが、

細胞分裂のたびに短くなっていきます。

Telomere473

 

赤ちゃんの時に最も多いテロメアですが、

このテロメアがあるうちは、DNAが守られていて、遺伝子に傷がつかなくて済みます。

 

しかし、細胞が何度も分裂してテロメアが尽きると、遺伝子が傷ついてしまい、細胞が増殖できなくなり、やがて死んでしまうのでございます

((((; ゚Д゚))))ガクガクブルブル

 

そのため、テロメアは「命の回数券」と呼ばれています。

 

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・・いわゆる老化現象は、テロメアがすり減ったために、本来再生されるべき細胞が、うまく再生されなくなって引き起こされるものなのです。

 

 

そんなテロメアの減り方は、生活習慣と大いに関係しており、

2005年、イギリスの医学週刊誌『ランセット』(The Lancet)に掲載された論文によると、

 

ロンドン市にある「聖トマス病院」の研究チームが、ロンドン在住の18歳~76歳の女性1,122名のテロメアを調べたところ、

 

肥満の人は、正常の人に比べて、テロメアが、なんと、8.8年分短かったそうです

工エエェェ(´゚д゚`)ェェエエ工

 

また、タバコを1日に20本、40年間吸っている人は、吸わない人に比べ、7.4年分もテロメアが短いことが判明しました。

 

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参考URL: https://www.newscientist.com/article/dn7514-obesity-may-accelerate-the-ageing-process/

 

 

 

そして、テロメアの再生は無理だとされていますが、最近の研究では、サーチュイン遺伝子には、テロメアがすり減るのを抑える働きがあることがわかってきました。

そんな命に関わるサーチュイン遺伝子を、スイッチオンの状態ににするには、二つの方法があります。

 

 

●まず、第一に、食事制限が挙げられます。

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アカゲザルを使って、カロリー制限が寿命にどのような影響を与えるかを追跡調査した米国・ウィスコンシン大学の調査では、

カロリー30%オフに制限したグループは、毛並みにツヤがあり、全体的に若々しかった、との結果が出ました。

また、カロリー制限されたサルのグループは、統計的に有意な生存の延長効果もみられたそうです。

(゚∀゚ )!!

 

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それに対し、腹いっぱいエサを食べていたサルは、加齢性疾患が2.7倍も多かったのです。

 

 

この結果は、動物だけでなく人間にも当てはまるようで、

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金沢医科大学の古家大祐(こやだいすけ)教授らが、2011年に行った実験では、

人間が、必要摂取カロリーから25%減らした食事を7週間続けた場合、サーチュイン遺伝子の働きが、4.2~10.0倍となったといいます。

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さらに、古家教授は、2014年に、断食の実験も行っているのですが、48時間の断食で、約2倍から4倍のサーチュイン酵素が働き始めることが確認されています

ヽ(・∀・)ノ ワーイ

 

 

・・宗教的行為として普遍的にみられる「断食」は、単なる自虐的行為ではなく、れっきとした科学的健康効果が裏付けられたのでございます。

 

 

 

●サーチュイン遺伝子を、スイッチオンの状態ににするもう一つの方法は、

「運動」です。

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最近のアンチエイジングの研究では、人の細胞の中にある「ミトコンドリア」が注目されているのですが、

ミトコンドリアの最も重要な機能は、私たちが呼吸で取り込んだ酸素を使って、生命活動に必要なエネルギーである「ATP」(アデノシン三リン酸)を作ることにあります。

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・・そんなミトコンドリアは体内の「発電所」であり、ATPが「電気」に例えられます。

 

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私たちが呼吸で取り込んだ酸素の90%以上はミトコンドリアで使われます。

この過程で、酸素の0.1~2%が活性酸素に変わると考えられていて、ミトコンドリアは、人体の中で、活性酸素の最大の発生源でもあるのです。

( ´゚д゚`)エー

 

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特に、ミトコンドリアの数が少なかったり、ミトコンドリアが古くて質が悪かったりするとと、一つひとつに負担が掛かり、より活性酸素が産生しやすくなることが判明しています

( ´゚д゚`)エー

 

活性酸素を発生させにくくするためには、ミトコンドリアを若くて質の良いものに替え、その数を増やすことが重要なのですが、

そのためには、「多少強めの運動」が欠かせないのです。

 

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人間の体内で、「エネルギーが足りない」と細胞が感じると、ミトコンドリアは増えるようにできています。

そして、ミトコンドリアを増殖させるためには、「強めの運動」によってエネルギーを消費することがもっとも有効です。

 

 

運動は、ミトコンドリアが増やしますが、

そんなミトコンドリアを制御していたのが、なんとサーチュイン遺伝子だったのです

( ゚∀゚)!!!

 

・・サーチュイン遺伝子が活性化すると、古いミトコンドリアや異常をもつタンパク質が除去され、新たなミトコンドリアが増えて細胞の若返りが期待できるのです。

 

 

2012年にスウェーデンのカロリンスカ研究所によって、

「1日20分程度の中強度の運動を2カ月続けることで、長寿遺伝子のスイッチが入る」

ことが証明されました。

 

目安としては、「20分間かけて、8000歩」程度のウォーキングで良いのです。

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また、前述の「断食を含めたカロリー制限時」にも、

「強めの運動」と同様に、

ミトコンドリアが活性化することが指摘されていて、

 

サーチュイン遺伝子のスイッチがオンになる原因である、と考えられているのでございます

ヽ(・∀・ )ノ アヒャアヒャ

 

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つづく

 

 

 

 

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